最高裁判所第一小法廷 昭和32(オ)610 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人中村三之助の上告理由一について。原判決は、被上告組合における鮮
魚販売の方法として、判示のように仲買人が買付希望者を代行して落札して買い受
ける方法が例外的に認められており、本件売買は右例外の方法により行われたもの
であること、仲買人訴外Dが上告会社を代理して被上告組合との間で本件売買をな
すにあたつては、右仲買人が本人たる上告会社を代理するものであり、買主が同会
社であることは双方の間に十分認められていたものであつて、仲買人による落札、
被上告組合から右仲買人に対する代金請求は、ともに本人たる上告会社のためたそ
の趣旨を明らかにしてなされたものであることを認定、判示したものであることが
判文上明らかであり、所論のように商法五〇四条を適用したものでもない。それ故
原判決には所論の違法は認められない。
同二について。
原審は、仲買人訴外Dが上告会社社長の依頼に基きこれにかわつて所論債務承認
をなした事実および本件売買が、被上告組合において例外的に認められた判示のよ
うな方法によつてなされた事実を認定しており、右事実認定は拳示の証拠により首
肯することができる。所論はひつきよう原審の裁量に属する証拠の取捨、事実の認
定を非難し、これを前提として原判決の違法をいうものであって、採るを得ない。
よって、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 入 江 俊 郎
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裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 下 飯 坂 潤 夫
裁判官 高 木 常 七
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